原油が浮かぶ温泉につかる

おはにゃあございます。
われわれ一行は札幌を出発し、北に向かったにゃ。
豊富町という街が目的地だにゃ。
その街でケビンもキャサリンも初めてという温泉があったのにゃ!

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重油系ラーメン、聞いたことありますか?
醤油ラーメンでスープの色が黒く重油のように見えるからそう呼ばれている。
しかし原油系温泉があるとはいままで見たことも聞いたこともない。
汗を流しさっぱりするために入る温泉に油が浮かんでいる。
そんな温泉が存在するわけがない。ありえない。

しかし北海道は我々の想像を超える北のワンダーランドだ。
原油が浮かぶ温泉が実際にあったのだ。

豊富温泉のふれあいセンターに到着。
広大な駐車場に体育館のような大きな建物。
ここが日帰り温泉の施設らしい。

入り口には「ふれあいセンター」とあるが、温泉に入り、ご飯を食べることができる。

受付のキタガワさん。
気さくな方でついついおしゃべりしてしまった。
北海道は旅人に優しくしてくれる方がたくさんでうれしい。
入浴券510円を自動販売機で買って入場。
26日はふろの日ということで半額の250円。
実はこのあと宗谷岬に行った帰りがちょうど26日でちゃっかり帰りに寄りました。

ロビーに貼ってあるポスター。
「最北の温泉郷・豊富温泉」とある。
湯船にオイルフェンスが浮かんでいるではないか。

館内の案内
浴場は二ヶ所あり、一般浴場と湯治浴場とある。
どちらに入るかは自由だという。

湯治浴場の男湯は朝一に油を投入するので油が多めという。
アトピーの治療の方が多く来られるという。

温泉内では撮影出来ないのでここからは文章のみで進めます。

油分多めの時刻でもあり、せっかくなので湯治浴場に入ることにした。

浴槽にはほんとうにオイルフェンスがあった。
茶褐色の源油がたくさん浮いている。
浴室中に石油の香りが強く漂っている。
あえて香りと書かせてもらう。

原油で滑りやすい床をそろそろいて浴槽に入る。
油膜の張った湯に体を沈めた。
石油の香りに包まれてしばし瞑想タイム。

浴槽から出た大柄なおじさんが洗い場とは別の場所にある椅子にどっかりと座った。
シャンプーボトルに入っている茶色い液体を手に取り体にたっぷりと念入りに塗りつけた。
そして浴槽に戻ってきてそのまま湯に浸かった。
油ましまし攻撃!
私も湯に浮いた油を手に取り体にこすりつけた。
原油ボトルの油を塗りつける勇気はなかった。
でもスベスベになった。
ヌルヌルと表現する人もいるかも知れない。
それはその人の自由だ。
私はあくまでもスベスベと主張したい!

太古の昔に動物性プランクトンが海底に大量に堆積し億の単位の年月を経て石油になった。
ミネラルをたっぷり含んだ油、体に良いはずなのだ。
原油はもともと自然のものなのだ。
そんなことを考えながらゆっくりと原油かけ流し温泉に浸かった。

湯からあがって体を石鹸で洗うかどうか悩んだ。
結果、石鹸で洗うのはやめた。
せっかくの原油成分を石鹸で洗い流すのはもったいない。
タオルで拭くだけにした。

洗い場で原油で茶褐色になったタオルを石鹸でゴシゴシ洗った。
温泉から出るとキャサリンも同じことをしてた。(笑)
一日中原油の香りを振りまくことになるが気にしないことにした。

お風呂から出て北国の涼しい風に吹かれて温泉街を散歩した。
ふれあいセンターから出るとすぐメインストリートが見える。
温泉街の端から端まで200メートルくらいか。

右手に見えますのは、ニュー温泉閣ホテル。
昨日の晩のマリオとはるちゃんのライブ会場だった。
毎月「お座敷ライブ」が行われているという。

ホテルの受付にいるのはジンヤくん。
お風呂掃除直後の彼のTシャツは原油のシミがついている。
ライブではバンジョーを聞かせてくれた。
ライブは最初から大人も子供も盛り上がって最後は会場が酸欠状態。

大通りの中ほどに「湯の杜 ポッケ」がある。

ここは、
観光案内所
特産品販売所
カフェ
休憩室
農産加工室
トイレ
レンタカー屋
といくつもの機能を持っている。
湯治のために長く滞在する旅人のことを考えて作られた施設だ。
我々のようなキャンピングカーも快く受け入れてくれた。
トイレは24時間使えるようになっている。

ミホちゃんとシュウイチくん。
以前は関東から湯治のために来ていて、豊富町に移住した。
アトピーに苦しんでいたが豊富温泉でかなり良くなったと話してくれた。
彼らが運営する旅人に優しい施設はまだ出来たばかり。
多くの旅人が利用して繁盛することを祈る。

オーガニックが売り物のカフェメニュー。

自然食品も並ぶ。
湯治客も安心して使えるものばかり。

冷蔵ケースにはジンギスカンやホルモンも並ぶ。
ケビンはエゾシカのジンギスカンを選んだ。
翌日食べたけど程よく野生の味がする美味しいお肉だった。

奥にある休憩室。
静かで暖かく快適に過ごせる。
長期滞在者にはありがたい施設だ。

写真はないけれど農産加工室もある。
地元の農産物を加工し、マルシェで売るという。
地元の人や移住者が収入を得るために有効な施設だと思う。
豊富町はほんとうに優しさにあふれる街だ。

来年の再会を約束して記念撮影。
マリオ、はるちゃん、キャサリン、ケビンの四人はこのあと宗谷岬に向かう。
左側のイマイ夫妻は宗谷岬と稚内を案内してくれた。
豊富町で出会った皆様、ほんとうにありがとう。
来年が来るのが待ち遠しい。

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今日も読んでくれてありがとにゃ。
石油の匂いをプンプンさせて二人はお肌スベスベって笑い合っているにゃ。
吾輩はシャワーはもう12年浴びてないが体臭はないにゃ。
人間って不便な生き物のだにゃあ。

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豊富温泉は湯治客に様々な取り組みをしています。
コンシェルジュデスク、健康相談員、自炊できる宿など
下記のサイトに詳しく書かれています。
https://toyotomi-onsen.com/

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