長野から三重に出稼ぎに向かう

随分と長くブログ更新をせずサボってにゃあ。
家来たちは去年12月の初めから4月上旬までの出稼ぎを終えてやっとブログを書く気になったようだ。
ケビンは、週に6日もフルタイムで働くのは人生初めてだとかで、疲労回復のため毎日夜八時から朝八時まで12時間も眠っていたにゃ。
年寄りになると朝が早いというが、それは昼間に激しく働く人には当てはまらないようだにゃ。

再開第一話は、長野を出発した我々が三重まで移動する道中のようすだにゃ。

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旅暮らしは続く。
長野県安曇野市を出発した我々は次の目的地を目指す。
温かい三重県鳥羽市で冬の間、出稼ぎをする。

安曇野の山の中にある満願寺で飲料水を補給。
「命水」と呼ばれている美味しいお水を20リットルほど補給した。
ペットボトル10本ほど、だいたい5日分の量である。
飲料用以外の水は100リットルのタンクがほぼ満タンになっている。

タンクの水は飲めないことはない。
カルキが入った水道水を補給しているので雑菌はないはず。
美味しくないので道中で湧き水を探して補給している。

約二時間のドライブで素晴らしい眺めの場所に到着。
長野県内のとある高原だ。

タイヤの下に端材を敷いて車体を水平にしておく。
これでずいぶん快適に過ごせるようになる。
この場所では右前輪に9センチ嵩上げしてちょうど良かった。

あとで判明したのだが、杉の無垢板はこの用途には向かない。
車重で割れてしまうのだ。
合板のものを作り直さねばなるまい。

早速作業を始める。
作業台と道具をトランクから引っ張り出す。

愛の共同作業。(笑)
運転席の上のバンクベッドに積んできた壁などの材木をすべて外に出す。

今日は移動もして疲れたので早めに切り上げて近くにある共同浴場へ入りに行く。
ケビンが大好きな白濁して素晴らしい湯であるが、外気温が下がっていて湯がぬるかった。
湯から出ると寒くてちょっと震えた。
今シーズン最後となった。

ここでの作業は壁貼り。
ケビンが外で切った壁板をキャサリンが留めていく。
マイ電動ドライバーを使いこなせるようになったキャサリン。
美しく壁を仕上げていく。

ケビンは、時々車内に戻り隅の部分など細かな部分を仕上げていく。

骨組みやら断熱材むき出しの以前の状態に比べると随分と美しくなった。
この壁材をお世話してくれた倉地製材所に明日立ち寄る。
見てもらえるように壁を貼れてよかった。

2日間の作業を終えて我々は三重に向けて出発した。
一週間かけて400キロ弱をゆるゆる移動する。

R256を西へ進み、安房峠を越えると飛騨の国にはいる。
高山市内のいつも駐車場に車を駐めて宮川朝市に歩く。

いつものお店でみたらしをいただく。
甘くないしょうゆ味。
このお店のお姉さんが焼いたのはすごく美味しい。
お腹いっぱい食べたいけど我慢。

次に向かったのは、まさご。
正統派高山ラーメンのお店。
ふたりともここのラーメンが大のお気に入り。

高山を出発し、R41をゆるゆると南下。
この晩の停泊地である「ドライブイン大安」に到着。
女将さんに車中泊の許しをいただき、夕ご飯。

ドライブイン大安は、R41沿いにある何十年も続くドライブイン。
広い駐車場に美味しい料理、トラックドライバー、ライダー、地元の家族連れなど多くの人に愛されている。

大好きなとんちゃん!
ビールもおかわり!

えーい、ワンカップ酒にラーメンも追加!
このラーメンはしみじみと美味しいんだな。
お腹も心も満たされて駐車場のアルコバレーノ号に戻り爆睡。

食べ物の写真ばかりでごめんなさい。

翌朝起きてお店の中を見ていると開店の準備中であった。
なんと朝定食をやっているというではないか。
いつもは朝ごはんを食べないのだけれどこのところの暴飲暴食で胃袋が膨らみ、食欲が増している二人。
フラフラと店の中に入り、ガッツリ注文。
目玉焼きと納豆用生卵で一人合計三個の玉子を食べた。
あ~朝から幸せ。

大安から三分ほどのところにある倉地製材所に移動。
アルコバレーノ号の木材をお世話してもらった製材所だ。
社長にご挨拶して、アルコバレーノ号の仕上がり具合を見てもらう。
夕方からの予定を決めた。
まあいつものメンバーで呑んで歌うというワンパターンだけど。

温泉にのんびりと浸かり、長い昼寝をしてやっと夕方になった。
いつものメンバーと合流して大安で夕ご飯。
三食連続の大安。
女将さんも苦笑してるし。

タクシーを呼んでいつものカラオケスナックに移動。
でもなぜかやってない。
でもだれも帰って寝ようという雰囲気ではない。
フキオちゃんが電話してやってるお店を見つけた。

フキオちゃんの奥さんも駆けつけて五人で大騒ぎ。
散々歌って解散。
お店のママさんが車で送ってくれる。
ここまで来たタクシー代と飲み代が同じくらい。
往復一時間の道のりを優しく送ってくれた。

倉地製材所で一夜を明かし、飲み水と生活用水を満タンにして出発。
いろんなところでお世話になり、旅を続けられている。
ありがたいことだ。

和良村のカトちゃんの事務所にアポなしで立ち寄り。
お茶を飲みながらカトちゃんの食べ物の好き嫌いを聞いた。
なんと豚肉と脂身が大好きだという。

アルコバレーノ号の冷凍庫には豚肉がたくさん保存してあるのだ。
長野を発つ前に購入したものだ。
昼飯を一緒に食べる約束をしてアルコバレーノ号に戻った。

焼き色をつけた豚肉とネギをあまからで味付け。
炊きたてのご飯によく合うんだな。
昼休みになったカトちゃんと三人で楽しいランチ。

カトちゃんの和良村を出発し、南へ向かう。
今日の停泊地は愛知県の瀬戸市の旧知のカフェに連絡を入れた。

恵那市の五平餅おぎので小腹を満たす。
通ると必ず立ち寄って一本食べないと気がすまない。

同じく恵那市のカフェmilouに立ち寄り。
美しい深煎り豆を見ながら一杯のコーヒーをいただく。
最近焙煎を始めたケビン、この高みに近づくには何年かかるのかと気が遠くなる。

オーナーご夫婦の一人娘モカちゃんがおみやげの五平餅を三本たべてお母さんを驚かせていた。
このお店に通い始めた頃、絵本を読んでとケビンにせがんでいた幼かったモカちゃん、随分と大きくなったものだ。もう中学生なんだな。

夜のうちに瀬戸市のアウルさんに到着して車中泊。
朝八時定刻通り開店したアウルさんのカウンターに着席。
いつものアウルブレンドとモーニングセットを注文。

トーストのお腹に玉子、ハム、きゅうりをはさんで、あ~ん。
しあわせのモーニングを満喫。

旅をしながら友達のところに立ち寄る。
二年前にはこんな生活をまったく想像していなかった。

愛知県瀬戸市から三重県鳥羽市へ一気に移動。
予定より一日早く出稼ぎをする目的地に到着。
先シーズンもお世話になったお店の駐車場は以前の通り。
12月はじめから3月末までの予定だ。

一日早く着いてしまったケビンとキャサリン。
もう何度も行っている志摩半島の和具にある みきや食堂 へまっしぐら。
いつものあなご天うどんに再会を果たす。
ご主人が獲って、さばいて、揚げて、と三拍子そろったあなごの天ぷら。
ほんとうに幸せになれる。

帰りに寄り道して西山慕情ヶ丘で一休み。
英虞湾に沈む夕日を見ようとコーヒー飲みながら待った。

ケビンのフェイスブックの投稿を見つけたホリちゃんが近くにいるという。
道に迷いつつも顔を見に来てくれた。
ケビンの三重県時代の昔話でしばしご歓談。

三重県津市に住むホリちゃん。釣りが大好きで英虞湾に釣り船を持っている。
この日たまたま釣りに来ていて陸にあがったところでケビンの投稿を見たという。
そして釣れた大きなワラサ(ぶりになる手前)を持ってきてくれたのだ。
今度釣れたら持っていきますね、というもう三年も前の約束を憶えてくれていたのだ。
ホリちゃん、ありがとう!

このワラサは次の日に出稼ぎ先の厨房を借りて捌きました。
お刺身とブリしゃぶにして美味しくいただきましたとさ。

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今日も読んでくれてありがとにゃ。
世間は一世紀ぶりの疫病が流行ってケビンとキャサリンはずっと引きこもっている。
週に一度の買い出し以外はなるべく出かけないという。
吾輩は家来がずっとぞばにいてくれるので苦しゅうないぞ。
またにゃ

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